うつ病

うつ病は、気分の落ち込みや喜びや興味の減退などの症状が続き、日常生活にも支障をきたすようになった状態です。気分の落ち込みを感じることは誰にでもありますが、うつ病では時間を経ても気分が晴れず、2週間以上続く場合はうつ病の可能性があります。また、めまいや頭痛など、身体の症状を伴うことも多いです。うつ病の原因は一つではなく、環境上の要因や身体的、精神的なストレスなどにより、脳の機能障害が起きていると考えられています。

症状

  1. 気持ちが落ち込んで、何もやる気が起きない
  2. 今まで好きだったことにも興味がなくなった
  3. 集中力が続かず、周りの言ってることが理解しにくい
  4. 夜中に何度も目覚める、早く目が覚めてしまう
  5. お食事が美味しく感じない
  6. すぐに疲れてしまい、横になっちいることが多い
  7. めまいや頭痛がする

治療

うつ病かも?と感じたら、放っておかず早めの治療を

うつ病の治療は、主に「適度な休息」と「適切な薬による治療」と「精神療法」です。
当院では、治療方針を共有して、対話を通じてご希望に沿った治療を提供いたします。

精神療法

お一人おひとりに適した治療をご提案させて頂きます。

薬物治療

抗うつ薬、抗不安薬、気分安定薬、漢方薬など、様々なお薬があります。

休息

心の休息には、敵度な身体の休息も必要です。

精神療法

「診療案内のページ」でも述べましたように、「身体疾患と精神疾患との大きな違い」として、身体の疾患では、基本的には重症度と自覚症状は比例しますが、精神の疾患では必ずしもは重症度と主観的な自覚症状は比例しません。精神疾患では、自覚としてのしんどさは、病状悪化のみならず、良くなる過程でも増す場合があります。
なぜこの性質をよく理解する必要があるかと申しますと、治療者が良かれと思い「病気が良くなること」ばかり提案すると、辛くなったり、かえって病状が悪化することすらあるのです。そうすると、治療者の自己満足であったり、「良くなること」の押しつけのように感じることもあるかもしれません。
早く症状が良くなりたいと願う人、とにかく辛いのだけど内心良くなりたいとは思っていない人、とにかく誰かに症状を理解して欲しい人、どのような治療を望んでいるのか、人によって異なるはずです。まず、その思いを理解しようとすることが大前提です。そのためにも、お話を詳しくお聞きしています。
精神療法には、精神分析や、認知行動療法など個別の治療法もありますが、それらいずれが適しているかは人によって異なります。また、それぞれのご希望もあるかと思います。個々に最適な治療というのはあったとしても、万人に最適な治療法というのはないのです。
当クリニックでは、お一人おりとりに適した治療をご提案させて頂きます。

薬物療法

脳の中には、情報を伝えるために様々な物質(神経伝達物質と言います)が働いており、そのうちセロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンは、モノアミンと総称されています。うつ病は、このモノアミンの減少が一因となっていると考えられています。モノアミン仮説と言われています。これら脳内モノアミンの濃度を調節するお薬として、SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)などがあります。効果が表れるまで、凡そ2週間から4週間ほどかかります。
当院では、抗うつ薬全般を取り扱っています。
また、うつ病では、不安や妄想など付随する症状が見られる場合もあり、気分安定薬や抗不安薬、抗精神病薬などを選択する場合もあります。ご希望により、漢方薬の処方も行っています。

当院では、治療方針を共有することに重きを置いており、薬物治療につきましてもご相談の上で依存や副作用がなるべく出にくいお薬をご提案させて頂きます。
特に当院では薬物治療に取り組むにあたり、適切な量と質を特に重視しており、患者様の症状や状況に応じて、なるべくお薬が多くならず、また依存などの出現や副作用がなるべく出にくい、将来のことも考慮した視野を持って患者様の治療を考慮しております。

休息

心と身体は切り離せません。気持ちが疲れた時には、体も休息を欲しています。うつ病では、様々な身体の不調を伴うことが多く、適度な身体の休息を取るように心がけましょう。
少し話は逸れますが、辛いとばかり思っている症状も、実は必要で出てきている場合も多いです。人間には防衛機能が備わっています。例えば、うつ病でも見られる意欲の低下について考えてみますと、意欲が低下しないとまずい場合もあるのです。仮に、イメージとして、目の前が危機的な崖っぷちであったとしましょう。意欲が落ちず前に進むと転落の危険すらありますよね?こういった場合は、休息を取って、まずは環境を整え危機的な状況を脱してから、あるいはイメージが修正されてから意欲を上げ元気になるような治療が適しています。必要に応じて、環境の調節もご提案させて頂くこともあります。

よくあるご質問

Q. 身体疾患とうつ病は関係ありますか?

身体の病気がある方では、一般人口と比べてうつ病を合併する割合が高いことが知られています。一般的に、糖尿病、脳血管障害、がん、冠動脈疾患、内分泌疾患、消化性潰瘍、パーキンソン病、慢性関節リウマチなどの疾患で、うつ病の合併率が高く、うつ病の合併が身体疾患に悪影響を及ぼすことを示す報告も多くあります。

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